先週の2月5日に訪れた同じ旅行会社の同じ日程の日本人グループがやって来た。
男性添乗員さんにまずは、ごあいさつ。
ただ、意外なことに愛想がいい。
あれ?と思いながら、カンポ・デ・クリプターナの説明をしましょうかと誘うとすんなりOK。
思わぬ肩すかしを喰らってしまった。
案の定、風車への入場は、コンスエグラでということだが、一行は、洞窟の家へ。
一緒に行くべきかな(!?)ということで、オフィスの戻って同僚にその旨を告げ、洞窟の家へ。
ところが、洞窟の家へ行ってみると、もう、みなさん、洞窟の家の中へ。
実は、この洞窟の家、入場券を買わなければならない。
そこで、添乗員さんへ。
自分 「あの、誠に申し訳ございませんが、洞窟の家は、入場料がお一人様、60セントかかります。」
添乗員「えっ。そこの店のおばさんが無料だと言ったので、お客様にもう無料とご案内してしまいました。」
実は、この洞窟の家は、添乗員さん達の間で、「おばちゃん」と呼ばれているマダおばさんのお土産物屋さんと併設されている。そのおばさんの仕業である。
もう添乗員さんが案内してしまった以上、もうどうすることもできない。
元はと言えば、最初にきちんと説明しなかった自分の責任でもある。
ここで、60セント集めれば、お客様達は、添乗員さんを責めるであろう。
添乗員さんにもお客様達にもクリプターナに対して、不快な思いを残すことになり、それは、この村のプロモーションにマイナスなだけである。
自分 「分かりました。今回は、無料で構いませんので、次回からはお願いします。」
また、添乗員さんは、毎月、第1日曜日の風車を使った小麦挽きの実演の話にかなり興味を抱いている様子だった。
もしかしたら、可能かもしれない。
2月5日のグループに比べるとかなり好転した感触。
午後の日本人グループは、添乗員さんからの予約を2月2日から受けている。
といっても、実際にお会いしたことはない。
アテンドした添乗員さん達には、自分の連絡先を渡しており、またクリプターナに来る時には、連絡してほしいと伝えている。
自分の休みのシフトを代えたり、閉まっている時間のオフィス、風車、トイレを開けるなどして、アテンドするためである。
幸いなことに自分の連絡先が、添乗員さん達の間で伝わっているのである。
そして、この添乗員さんには、もし、同じ時間帯にクリプターナに来る日本人グループを見かけたら、両方にアテンドするために、間隔を空けてほしいと伝えた。
案の定、2つのグループが同時にやって来たのだが、間隔を空けてくれたため、両方のグループにアテンドすることができた。
また、予約された添乗員さんのグループは、添乗員さんがバスの中で、お客様のテンションを上げてくれたため、全員が、自分の風車の説明をきいてくれた。
添乗員さん達のクリプターナ観光へ果たす役割は、かなり大きいのである。
スペインの名作ドンキホーテに出てくる風車との冒険談で有名なラマンチャ地方の村、カンポ・デ・クリプターナ。そこのツーリストインフォメーションで10ヶ月間、働くことになった日本人の物語。
2016年2月10日水曜日
2016年2月9日火曜日
クリプターナの観光産業
今週から2人も人数が少なくなるということから、今日は、上司の1人であるベアさん(女性)と一緒に仕事となる。
責任者だけあって、話は、日本人グループに関するものとなる。
要は、日本人グループがクリプターナで昼食をとるようにしたいというものである。
気持ちは分かる。
クリプターナは、日本人グループにとって、風車の写真を撮って、トイレ休憩をするだけの場所である。お金は全く落ちない。
平均滞在時間は、20〜30分だけである。
もし日本人グループがクリプターナで食事をすることになれば、地元のレストランにお金が落ち、しかも滞在時間も長くなり、風車だけではなく、他の工芸美術館、洞窟の家といった他の観光施設にも訪れることが可能となり、地元のお土産物屋さんも商売がし易くなる。
日本人旅行者もカンポ・デ・クリプターナをもっと楽しむことができる。
いい事づくめなのではあるが、容易ではない。
日本の海外ツアー旅行は、とにかく安いのが売りなのである。
より安いツアーを探し、その分、買い物にお金をかけたいという旅行者が、一般的なのである。
そうなると安いレストランを探さなくてはならない。
おまけに安いといっても最低条件は満たさなければならない。
バスがすぐ近くに停められること。
サービスが迅速であること。(1時間で食べ終わらなければならない。)
トイレがきれいで大きいこと。
テーブルクロスは、紙ではなく、布であること。
これだけの条件を満たすレストランとなるとそんなに多くはない。
いやほとんどないという方が正しい。
前途多難であるが、他に道はない。
責任者だけあって、話は、日本人グループに関するものとなる。
要は、日本人グループがクリプターナで昼食をとるようにしたいというものである。
気持ちは分かる。
クリプターナは、日本人グループにとって、風車の写真を撮って、トイレ休憩をするだけの場所である。お金は全く落ちない。
平均滞在時間は、20〜30分だけである。
もし日本人グループがクリプターナで食事をすることになれば、地元のレストランにお金が落ち、しかも滞在時間も長くなり、風車だけではなく、他の工芸美術館、洞窟の家といった他の観光施設にも訪れることが可能となり、地元のお土産物屋さんも商売がし易くなる。
日本人旅行者もカンポ・デ・クリプターナをもっと楽しむことができる。
いい事づくめなのではあるが、容易ではない。
日本の海外ツアー旅行は、とにかく安いのが売りなのである。
より安いツアーを探し、その分、買い物にお金をかけたいという旅行者が、一般的なのである。
そうなると安いレストランを探さなくてはならない。
おまけに安いといっても最低条件は満たさなければならない。
バスがすぐ近くに停められること。
サービスが迅速であること。(1時間で食べ終わらなければならない。)
トイレがきれいで大きいこと。
テーブルクロスは、紙ではなく、布であること。
これだけの条件を満たすレストランとなるとそんなに多くはない。
いやほとんどないという方が正しい。
前途多難であるが、他に道はない。
2016年2月7日日曜日
大混雑
今週から人数が少なくなる。
村の中心にある考古学博物館で働いている人の3ヶ月間の契約が満了となり、今週から毎日、我々の中から1人、考古学博物館で働かなければならなくなったのである。
さらに同僚のテレサさん(女性)の契約も明日で満了となる。
明日からは、さらに少ない人数で乗り切らなければならない。
ジョルディさん(男性)によると2週間は、後任が来ないとのこと。
そして、今週は、カーニバルのお祭り、そして、来週の日曜日は、月に1度の小麦挽きである。(実際に風車を動かし、小麦挽きをする行事。)
見事なオーガナイズである(皮肉)。
今日も最初は、テレサさん(女性)、ヒセラさん(女性)と自分と3人でスタートしたものの、12時になったところで、テレサさんが考古学博物館へ。
すると、たくさんのスペイン人観光客が詰めかけ、ツーリストオフィスは外まで人であふれかえることとなったのである。
風車の内部の見学をしたい人ばかりだが、そんなにたくさんは狭い風車の中には、入れない。
2つの風車を開けるしかない。
風車を開けている間は、ツーリストオフィスの人間が風車に必ずついていなければならない。
我々はたったの2人である。
ツーリストオフィスを一旦閉め、ヒセラさんと自分でそれぞれの風車につくことにした。
バレンシアから来る日本人グループがクリプターナにいつ来てもおかしくない時間だと思っていると、案の上、観光バスの到着。
持ち場を離れることができず、アテンド不能。
残念であるが、仕方がない。
もっとも我々が、仮に3人だったとしても、これだけのスペイン人観光客がいたのでは、日本人グループへの風車の案内は不可能であった。
村の中心にある考古学博物館で働いている人の3ヶ月間の契約が満了となり、今週から毎日、我々の中から1人、考古学博物館で働かなければならなくなったのである。
さらに同僚のテレサさん(女性)の契約も明日で満了となる。
明日からは、さらに少ない人数で乗り切らなければならない。
ジョルディさん(男性)によると2週間は、後任が来ないとのこと。
そして、今週は、カーニバルのお祭り、そして、来週の日曜日は、月に1度の小麦挽きである。(実際に風車を動かし、小麦挽きをする行事。)
見事なオーガナイズである(皮肉)。
今日も最初は、テレサさん(女性)、ヒセラさん(女性)と自分と3人でスタートしたものの、12時になったところで、テレサさんが考古学博物館へ。
すると、たくさんのスペイン人観光客が詰めかけ、ツーリストオフィスは外まで人であふれかえることとなったのである。
風車の内部の見学をしたい人ばかりだが、そんなにたくさんは狭い風車の中には、入れない。
2つの風車を開けるしかない。
風車を開けている間は、ツーリストオフィスの人間が風車に必ずついていなければならない。
我々はたったの2人である。
ツーリストオフィスを一旦閉め、ヒセラさんと自分でそれぞれの風車につくことにした。
バレンシアから来る日本人グループがクリプターナにいつ来てもおかしくない時間だと思っていると、案の上、観光バスの到着。
持ち場を離れることができず、アテンド不能。
残念であるが、仕方がない。
もっとも我々が、仮に3人だったとしても、これだけのスペイン人観光客がいたのでは、日本人グループへの風車の案内は不可能であった。
2016年2月6日土曜日
クレーム!
午後に日本人グループへのアテンドを無事に済ませ、ツーリストオフィスの中で、いつも通り、観光客たちへのインフォメーションをしていると、30歳ぐらいの1人のスペイン人女性が入ってきた。クレームである。
彼女が言うには、たった10分足らずのガイド付きにしては、風車の入場料が高すぎるというものだった(大人2ユーロ、子供1ユーロ)。
内心、ビックリした。というのもこの周辺の観光施設に比べるとこの値段は決して高くはない。
おまけに今から400年以上前に建てられた風車であり、セルバンテスが世界的に有名なドン・キホーテを書いた際にモデルになった風車の1つである。
ガイドの説明が短すぎるということであるが、実は、この説明はツーリストオフィスがプロモーションの目的で、スペイン語・英語・日本語で自主的に行っているものであり、入場料には含まれていない。
無料のサービスであり、何分やらなければならないというきまりはない。
逆に、日本人グループを相手に10分以上も説明をしょうものならクレームとなる。
日本人グループがクリプターナに滞在する時間はわずか20分程である。
その中で、風車内部の見学、写真、トイレ、買い物とこなさなければならない。
そして、レストランの予約時間に遅れるわけにはいかない。
時間厳守なのである。
さて、クレームへの対応なのであるが、大切なのは、クレームする側をまず落ち着かせることである。
不満を全部、言わせて、スッキリさせてあげなくてはならない。
とにかく、最後まで黙って聞くことである。
相槌を打つ必要なないが、逆らうべきではない。
クレームに対するこちらの説明は、まずお客様が落ち着いてからである。
そうでないと火に油を注ぐことになる。
ところが、悪いことにガイドを対応した同僚のテレサさん(女性)が戻って来たからさあ大変。
お客様 「説明がわずか10分程だった。」
テレサ 「いつも15分以上やっている。遅れて来たのだから、最初の部分を聞き逃している。」
お客様 「自分は法律家なので、何をしなくていいかは分かっている。あんたはあっちへお行き。」
テレサ 「なんて失礼なことを言うの。そっちこそ初めっからお金を払う気なんか、なかったくせに。」
お客様 「そっちの方こそ失礼だわ。私の方が学があるから礼儀についても私の方が心得ている。」
と収集がつかなくなってしまった。
結局、お客様がクレームを文書であげるということで、ここは、一旦、お互い鞘に収めることとしたが。
クリプターナ出身であるため、この仕事に誇りをもっているテレサさんは、後ほど、わんわん泣いていた。
彼女が言うには、たった10分足らずのガイド付きにしては、風車の入場料が高すぎるというものだった(大人2ユーロ、子供1ユーロ)。
内心、ビックリした。というのもこの周辺の観光施設に比べるとこの値段は決して高くはない。
おまけに今から400年以上前に建てられた風車であり、セルバンテスが世界的に有名なドン・キホーテを書いた際にモデルになった風車の1つである。
ガイドの説明が短すぎるということであるが、実は、この説明はツーリストオフィスがプロモーションの目的で、スペイン語・英語・日本語で自主的に行っているものであり、入場料には含まれていない。
無料のサービスであり、何分やらなければならないというきまりはない。
逆に、日本人グループを相手に10分以上も説明をしょうものならクレームとなる。
日本人グループがクリプターナに滞在する時間はわずか20分程である。
その中で、風車内部の見学、写真、トイレ、買い物とこなさなければならない。
そして、レストランの予約時間に遅れるわけにはいかない。
時間厳守なのである。
さて、クレームへの対応なのであるが、大切なのは、クレームする側をまず落ち着かせることである。
不満を全部、言わせて、スッキリさせてあげなくてはならない。
とにかく、最後まで黙って聞くことである。
相槌を打つ必要なないが、逆らうべきではない。
クレームに対するこちらの説明は、まずお客様が落ち着いてからである。
そうでないと火に油を注ぐことになる。
ところが、悪いことにガイドを対応した同僚のテレサさん(女性)が戻って来たからさあ大変。
お客様 「説明がわずか10分程だった。」
テレサ 「いつも15分以上やっている。遅れて来たのだから、最初の部分を聞き逃している。」
お客様 「自分は法律家なので、何をしなくていいかは分かっている。あんたはあっちへお行き。」
テレサ 「なんて失礼なことを言うの。そっちこそ初めっからお金を払う気なんか、なかったくせに。」
お客様 「そっちの方こそ失礼だわ。私の方が学があるから礼儀についても私の方が心得ている。」
と収集がつかなくなってしまった。
結局、お客様がクレームを文書であげるということで、ここは、一旦、お互い鞘に収めることとしたが。
クリプターナ出身であるため、この仕事に誇りをもっているテレサさんは、後ほど、わんわん泣いていた。
2016年2月5日金曜日
ライバル
午前中、11時頃に日本人グループがやってきた。
いつも通り、添乗員さんにごあいさつ。
こちらの顔すらもほとんど見ず、そっけない。
実は、予想通り。
もうすでにバスを見ているので、どこの旅行会社なのかは分かっている。
この旅行会社は、お客様へのサービスを特に重視している。
今は知らないが、20年前には、社長さん自らが、空港でお客様のお見送りに駆けつけるほどの過剰サービスだった。
したがって、お客様へのトラベルを避けるために、他所からのコンタクトを徹底的に排除したいというわけだ。
案の定、クリプータにあるお土産もの屋さんのお兄ちゃんも英語で話しかけていたが、
つっけんどんにされていた。
添乗員さんの立場を理解しているとはいえ、アプローチは大切。
このグループは、他の日本人グループと違って、1時間はクリプターナに滞在する。
添乗員さんにクリプターナの観光資源を説明し、旅行会社に戻った時に同僚たちに伝えてもらいたい。
クリプターナにあるのは風車だけではない。
自分 「風車の中に入りますと、私が無料で風車の説明をします。」
添乗員 「この後、コンスエグラに行きますので、風車はそこで入場します。」
自分 「市の無料トイレがツーリストオフィスの裏に用意されています。」
添乗員 「ここで食事をするので、そのレストランを使います。」
自分 「クリプターナには、風車だけではなく、洞窟の家、工芸美術館も用意されています。」
添乗員 「はいはい、分かりました。」
何の興味も示してくれない。
『もう分かりました。邪魔ですからあっちへ行ってください。』と言われる寸前のところで退散。
ただ、伝えるべきことはみんな伝えた。
日本人観光客たちを傍観しながら考える。
おかしい。1つ腑に落ちない。
クリプターナの風車よりコンスエグラの風車に入場したいとは。
クリプターナの風車は、コンスエグラの風車より歴史がある。
それに有名なドン・キホーテの舞台となった風車である。
おまけに入場料も安い。
入場料!?ああそうか。大事なことを忘れていた。
コンスエグラはアンダルシア街道沿いにあるという地の利で、1日10以上の日本人グループが押し寄せる。
しかし、クリプターナ同様、村に一銭のおカネも落ちないことで有名だった。
そこで、昨年から大型バスに対して駐車料金を課すことにしたのだ。
さすがに口にこそ出してはいわないが、日本人グループから強制的におカネをとることを目的としていることは明白である。
コンスエグラも風車は丘の上にあるので、下から歩いて登るのはちょっときつい。
ただ、そうやって、おカネをとることに気が引けたのか、駐車料金を払ったグループは、風車に無料で入場できるのだ。やられた。
クリプターナにさえ来てくれれば、誰かが風車に入場するだろうと思ったのが、大間違い。コンスエグラの利点は、地の利だけではなく、このシステムにもある。クリプターナとコンスエグラの両方を訪れるグループはコストを下げるため、コンスエグラの風車に入場するのである。さすがだ。まさに強力なライバル。
考えていると、添乗員さんがレストランに1人で向かう。当然、何もすることがないので、レストランの時間を早めにできないかという交渉であろう。
そうなると、観光客たちが写真をとる手伝いをしてくれる人がいなくなる。
チャンス到来。出番である。
自分がツーリストオフィスの日本人スタッフである旨をつげ、写真のお手伝いを申し出る。
すると、最初は、恐る恐るシャッターを押してくれると頼む人たち、それに対し、笑顔で気持ちよく対応。すると、なかには、クリプターナに関して質問をしてくる人たちも現れる。観光客たちが少しずつ心を開き始めているのが伝わる。
やがて、添乗員さんが戻って来る。勝負どころである。
自分 「お客様からかなり質問も出てますし、クリプターナや風車について、説明いたしましょうか?」
自分 「無料ですし、自分は市の職員ですから、チップ等も一切、いりません。」
添乗員 「分かりました。」
実は、風車に入場されないお客様に対し、オフィスの外で村や風車の説明をするのは、ツーリストオフィスの業務ではない。
自分のねらいは2つある。
1つは、純粋にわざわざ地球の反対側から来られた日本人観光客の方々にできるだけ、クリプターナを知って楽しんでもらいたい。
もう1つは、この旅行会社に対して、カンポ・デ・クリプターナ市が日本人観光客を大切にしており、風車だけではなく、洞窟の家、工芸美術館もあるということをアピールしたい。この旅行会社の日程にはその余裕がある。
このグループが昼食が終わった頃を見計らい、バスまでお見送りに行く。
観光客たちは、喜んでくれたようなので、ホッとした。
種はまいた。ただ、芽が出るかは分からない。簡単ではない。根気の勝負だ。
いつも通り、添乗員さんにごあいさつ。
こちらの顔すらもほとんど見ず、そっけない。
実は、予想通り。
もうすでにバスを見ているので、どこの旅行会社なのかは分かっている。
この旅行会社は、お客様へのサービスを特に重視している。
今は知らないが、20年前には、社長さん自らが、空港でお客様のお見送りに駆けつけるほどの過剰サービスだった。
したがって、お客様へのトラベルを避けるために、他所からのコンタクトを徹底的に排除したいというわけだ。
案の定、クリプータにあるお土産もの屋さんのお兄ちゃんも英語で話しかけていたが、
つっけんどんにされていた。
添乗員さんの立場を理解しているとはいえ、アプローチは大切。
このグループは、他の日本人グループと違って、1時間はクリプターナに滞在する。
添乗員さんにクリプターナの観光資源を説明し、旅行会社に戻った時に同僚たちに伝えてもらいたい。
クリプターナにあるのは風車だけではない。
自分 「風車の中に入りますと、私が無料で風車の説明をします。」
添乗員 「この後、コンスエグラに行きますので、風車はそこで入場します。」
自分 「市の無料トイレがツーリストオフィスの裏に用意されています。」
添乗員 「ここで食事をするので、そのレストランを使います。」
自分 「クリプターナには、風車だけではなく、洞窟の家、工芸美術館も用意されています。」
添乗員 「はいはい、分かりました。」
何の興味も示してくれない。
『もう分かりました。邪魔ですからあっちへ行ってください。』と言われる寸前のところで退散。
ただ、伝えるべきことはみんな伝えた。
日本人観光客たちを傍観しながら考える。
おかしい。1つ腑に落ちない。
クリプターナの風車よりコンスエグラの風車に入場したいとは。
クリプターナの風車は、コンスエグラの風車より歴史がある。
それに有名なドン・キホーテの舞台となった風車である。
おまけに入場料も安い。
入場料!?ああそうか。大事なことを忘れていた。
コンスエグラはアンダルシア街道沿いにあるという地の利で、1日10以上の日本人グループが押し寄せる。
しかし、クリプターナ同様、村に一銭のおカネも落ちないことで有名だった。
そこで、昨年から大型バスに対して駐車料金を課すことにしたのだ。
さすがに口にこそ出してはいわないが、日本人グループから強制的におカネをとることを目的としていることは明白である。
コンスエグラも風車は丘の上にあるので、下から歩いて登るのはちょっときつい。
ただ、そうやって、おカネをとることに気が引けたのか、駐車料金を払ったグループは、風車に無料で入場できるのだ。やられた。
クリプターナにさえ来てくれれば、誰かが風車に入場するだろうと思ったのが、大間違い。コンスエグラの利点は、地の利だけではなく、このシステムにもある。クリプターナとコンスエグラの両方を訪れるグループはコストを下げるため、コンスエグラの風車に入場するのである。さすがだ。まさに強力なライバル。
考えていると、添乗員さんがレストランに1人で向かう。当然、何もすることがないので、レストランの時間を早めにできないかという交渉であろう。
そうなると、観光客たちが写真をとる手伝いをしてくれる人がいなくなる。
チャンス到来。出番である。
自分がツーリストオフィスの日本人スタッフである旨をつげ、写真のお手伝いを申し出る。
すると、最初は、恐る恐るシャッターを押してくれると頼む人たち、それに対し、笑顔で気持ちよく対応。すると、なかには、クリプターナに関して質問をしてくる人たちも現れる。観光客たちが少しずつ心を開き始めているのが伝わる。
やがて、添乗員さんが戻って来る。勝負どころである。
自分 「お客様からかなり質問も出てますし、クリプターナや風車について、説明いたしましょうか?」
自分 「無料ですし、自分は市の職員ですから、チップ等も一切、いりません。」
添乗員 「分かりました。」
実は、風車に入場されないお客様に対し、オフィスの外で村や風車の説明をするのは、ツーリストオフィスの業務ではない。
自分のねらいは2つある。
1つは、純粋にわざわざ地球の反対側から来られた日本人観光客の方々にできるだけ、クリプターナを知って楽しんでもらいたい。
もう1つは、この旅行会社に対して、カンポ・デ・クリプターナ市が日本人観光客を大切にしており、風車だけではなく、洞窟の家、工芸美術館もあるということをアピールしたい。この旅行会社の日程にはその余裕がある。
このグループが昼食が終わった頃を見計らい、バスまでお見送りに行く。
観光客たちは、喜んでくれたようなので、ホッとした。
種はまいた。ただ、芽が出るかは分からない。簡単ではない。根気の勝負だ。
2016年2月4日木曜日
突然の電話コール
午前中の仕事を終え、家で昼ごはんを食べていると、携帯の電話が鳴り響く。
日本の国際番号でのコーリングだ。
電話 「添乗員です。今日はクリプターナのツーリストオフィスにいらっしゃいますか?」
自分 「はい、おりますが。」
電話 「あと2、30分でクリプターナに着きます。よろしくお願いします。」
自分 「はい、分かりました。お待ちしております。」
昼ごばんはまだ半分も食べていない。
クリプターナのツーリストオフィスで働いているとはいえ、実は、10km離れた隣村のアルカサル・デ・サン・ファンに住んでいる。
車で15分とすると、もう食べている時間はない。
急いで歯を磨き、服を着ると、家を飛び出した。
こういうケースは大事にしなくてはならない。
私がいると知った添乗員さんは、今頃、バスの中で、日本人が風車の中を案内してくれるということで、お客様のテンションをかなり上げているはずだからである。
グループより先にクリプターナに着き、風車の窓を開けて準備万端。
案の定、22人中20人のお客様が自分の説明を受けてくれた。
日本の国際番号でのコーリングだ。
電話 「添乗員です。今日はクリプターナのツーリストオフィスにいらっしゃいますか?」
自分 「はい、おりますが。」
電話 「あと2、30分でクリプターナに着きます。よろしくお願いします。」
自分 「はい、分かりました。お待ちしております。」
昼ごばんはまだ半分も食べていない。
クリプターナのツーリストオフィスで働いているとはいえ、実は、10km離れた隣村のアルカサル・デ・サン・ファンに住んでいる。
車で15分とすると、もう食べている時間はない。
急いで歯を磨き、服を着ると、家を飛び出した。
こういうケースは大事にしなくてはならない。
私がいると知った添乗員さんは、今頃、バスの中で、日本人が風車の中を案内してくれるということで、お客様のテンションをかなり上げているはずだからである。
グループより先にクリプターナに着き、風車の窓を開けて準備万端。
案の定、22人中20人のお客様が自分の説明を受けてくれた。
2016年2月3日水曜日
スランプ
今日から元のツーリストオフィスでの営業再開である。
もっと時間がかかるかと思ったが、あまりに早い営業再開でちょっとビックリ。
午前中に市の人が来て、天井を2時間ほどで直すと、清掃をして、元どおりとなった。
今日の午後は2つの日本人グループが同時到着。
合計で60人以上の日本人観光客で賑わった。
しかし、風車に入場をした日本人観光客はたったの5人。
2日前の午後にも30人ぐらいの日本人グループが到着したのだが、風車に入場をした日本人観光客はたったの6人であった。
これにはガッカリ。
1月は、自分の呼びかけで最低でも10人の日本人観光客が集まったのだが、今月に入って2回連続で10人を大きく下回った。
2年前に6ヶ月間に及ぶ旅行関係のセミナーを受けた時、クリプターナのツーリストオフィスで何年も働いていたマリソル先生(女性)が、「日本人観光客は、トイレに行って、写真をとるためにクリプターナに来るだけで、風車の仕組みになんか誰も興味を持たない」と語っていた。当時は、「そんなことはない」と思っていたのだが、今、その言葉が胸に重く突きささる。
もっと時間がかかるかと思ったが、あまりに早い営業再開でちょっとビックリ。
午前中に市の人が来て、天井を2時間ほどで直すと、清掃をして、元どおりとなった。
今日の午後は2つの日本人グループが同時到着。
合計で60人以上の日本人観光客で賑わった。
しかし、風車に入場をした日本人観光客はたったの5人。
2日前の午後にも30人ぐらいの日本人グループが到着したのだが、風車に入場をした日本人観光客はたったの6人であった。
これにはガッカリ。
1月は、自分の呼びかけで最低でも10人の日本人観光客が集まったのだが、今月に入って2回連続で10人を大きく下回った。
2年前に6ヶ月間に及ぶ旅行関係のセミナーを受けた時、クリプターナのツーリストオフィスで何年も働いていたマリソル先生(女性)が、「日本人観光客は、トイレに行って、写真をとるためにクリプターナに来るだけで、風車の仕組みになんか誰も興味を持たない」と語っていた。当時は、「そんなことはない」と思っていたのだが、今、その言葉が胸に重く突きささる。
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