2016年1月31日日曜日

事故寸前!!!

午前中に日本人グループのアテンドを終え、ツーリストオフィスへ戻る。
ツーリストオフィスは、10ある風車の1つである。
同僚のラモンさん(男性)が顔色一つ変えず、上の階へ来いと。
何か失敗したかなあと考えてみても、思い当たるフシがない。
2階に着くと、天井に穴が空いていて、床には天井の石灰がボロボロになって辺り一面に広がっていた。
2階と3階の間にある天井が落ちたのである。
危ない、危ない。誰もいなくて良かった。
もっとも、1階をツーリストオフィスに使っているので、2階に誰かがいるということはまずないが。
同僚のエバさん(女性)にきくと、ものすごい音で、大きなガラスが割れたのかと思ったとのこと。
午後に上司のジョルディさん(男性)がやってきて、観光局長のピラールさん(女性)よりこの風車は閉鎖して、ツーリストオフィスを別の風車に移すようにとのこと。
かといって、別の風車には何もない。
イスや電気ストーブを運び、展示されていたピアノを机の代わりに使うことにした。
果たしていつになったら元のオフィスに戻れるのだろうか?



2016年1月30日土曜日

留学生

さて、2回目の週末。
事前の電話予約通り、マドリッドにある私立ポンティフィシア・コミーリャス大学の50人近くの学生と数名の先生方のグループが到着。
(ちなみに事前の電話予約は自分が受けた。)
さすがに風車に50人以上は入りきれないので、2回に分けることになる。
1人の先生がツーリストオフィスにやってきて、自分に話しかける。

先生 「君だね。私の電話を受けたのは。」(20年以上、スペインに住んでいるとはいえ、ネイティブのようには話せない。バレるのも当然。)
自分 「そうです。」
先生 「日本人かね?」(いい勘しいる。アジア人とは分かっても、それが日本人がどうか当てるのは自分にも難しい。)
自分 「そうです。」
先生 「ウチの生徒の1人が日本人なんだ。いま連れてくるよ。」

これは珍しい。日本人学生は、スペイン語の勉強にサラマンカ大学へ留学するのが、おきまりのパターンである。
1人の女の子が入ってきた。
きくと、名門の上智大学で、スペイン語ではなく、国際関係の勉強をしているとのこと。
毎年、学生の中から1人が選ばれ、交換留学をするとのことだった。
よく見ると、学生たちは、みんな英語を話している。どう見ても半分は、スペイン人ではない。
なるほど、国際関係というだけあって、学生たちも国際色豊かである。
彼女にはこういうチャンスを将来、生かしてほしいと思うとともに、彼女なら言われなくても生かすだろうなとも感じた。
こっちも驚いたが、向こうもこんな田舎に日本人が住んでいるなんてということで、かなり驚いていた。



2016年1月28日木曜日

日本への観光プロモーション

今日は日本人グループを1日、見かけなかった。
先週の月曜日から働き始めて、初めてのことである。
午後から上司のジョルディさん(男性)より日本への観光プロモーションについて知恵をかしてほしいとのこと。
いくつか提案してみた。
9月に日本の旅行会社が一同に集まるツーリズム EXPO ジャパンに参加するか、日西観光協会に加盟し、日本におけるプロモーションを手伝ってもらう。

日本の個々の旅行会社を訪問し、スペイン旅行にカンポ・デ・クリプターナを加えてもらえるようにお願いすると共に従来、20分程度の観光時間を延長してもらうように依頼する。
クリプターナの観光資源は「風車」だけではなく、「エロイ・テノ美術館」や「洞窟の家」もあるということをアピールする。
ここまでは、お金のかなりかかる提案で現実性はない。
その後、現実性のある地道な提案をしてみた。
クリプターナにいらした添乗員さんたちにクリプターナの良さをご理解いただき、旅行会社へレポートしていただく。
日本で旅行ガイドブックを製作している出版社へクリプターナに関して多くのことを書いていただくよう依頼する。(その場合、こちらで記事を用意することになりそう。)



2016年1月27日水曜日

添乗員さんにもう名前を知られていた

2日間の休みのあと、再びツーリストオフィスへ。
今日は、朝から深い霧であった。
12時頃、ヒセラさん(女性)としゃべっていると、上司のベアさん(女性)から電話。
「日本人観光客のバスが着いたところよ。」
さっそく行ってみた。添乗員さんに握手を求められる。まず、こういうことはない。フレンドリーな添乗員さんである。グループも和気あいあいとしている。そして、ドン・キホーテの風車へご案内。

途中、日本人グループのみなさんと談笑。
お客様 「青い空を期待していたのに残念だわ。」
自分  「青い空もいいですけど、こういった霧の中の幻想的な風車というものも素敵ですよ。」

ネガティブな状況の中で、いつもポジティブなものを探して、旅行を盛り上げていかなくてはならない。
みなさん、風車に入場され、私の説明を楽しんでくれたようである。
その証拠にバスへお見送りの際にたくさんの日本ののど飴、かき餅、ジュース、栄養ドリンクなどをもらってしまった。

さて、午後。今日も15:30にツーリストオフィスを開ける。案の定、日本人グループの到着である。

自分 「こんにちは。添乗員さんですか?」
添乗員 「森本さんですか?」

あっと驚き。なんと私の名前を知っている。
先週の月曜日からこの仕事を始めて、たったの10日目である。
添乗員さん同士のコミュニケーションのスピードは速いとはきいていたが、これ程までとは。
ところが、風車の説明をしている最中にもう1つの日本人グループが到着。

風車の説明を終え、後からきたグループの添乗員さんに話しかけるが、時すでに遅しである。添乗員さんが集合時間を連絡し、みなさん解散となると、もう風車を見学するために集めることは不可能である。残念。



2016年1月24日日曜日

意外と有名人だったりする

さて、最初の日曜日。
スペイン人を中心に多くの観光客が集まった。
一番、ツーリストオフィスが賑わったのは夕方の5時以降であったため、12時と16時前にやってきた2つの日本人グループには落ち着いて対応することができた。
多くのスペイン人の行動パターンとしては、マドリッドあたりからお昼の時間に合わせてクリプターナへやってきて、食事の後にゆっくり村の散策を始めるといったかんじなのではないだろうか。

驚いたのは、ツーリストオフィスでスペイン人の一行に観光案内をした時のこと。
観光案内の後、統計をとるために、どこに住んでいるのかをきくのだが、

自分 「どこにお住まいですか?」
スペイン人 「アルカサル。君もだろ。」
自分 「ええ。」(どっかで会ったこと、あったっけ?)
スペイン人 「知ってるよ。病院に勤めている女医さんと結婚してるだろ。」
自分 「…」(なんで知ってるの!?)
スペイン人 「ボクは病院の手術科の部長なんだ。」
自分 「ああ」(自分がそんなに有名とは知らなかった…)

先週の月曜日から働き始めて、ちょうど1週間である。
思ったより疲れがたまっている。
明日とあさっては休みなのでゆっくり回復したいところ。



2016年1月23日土曜日

最初の週末

さて、今日で4日目。
今日は、ラモンさん(男性)とマイテさん(女性)と一緒に仕事。
4日目にして、エバさん、ヒセラさん、ラモンさん、マイテさんと初めて全員と顔合わせすることができた。

さて、いよいよ週末の始まり始まり。
ウィークデーは、日本人グループが主役であるが、さすがに週末となると話は別。
当然、たくさんのスペイン人観光客が訪れる。
早朝は、人影がないものの、11時を過ぎた頃からパラパラと人が集まり始め、12時を過ぎるとツーリストオフィスはフル回転となった。
今日は、いつも12時頃に訪れる日本人グループがなかったからよかったものの、明日の日曜日はそんな偶然には期待できない。

今日の午後も昨日同様、15時30分にツーリストオフィスを開けることにした。
幸い日本人グループが登場。しかも、1グループだけである。
本音を言うとたくさんのグループより1グループの方が仕事は楽しい。
風車の説明後に旅行者たちと気さくな話もできるし、バスの見送りまでできるからである。
旅行者1人1人への細い対応もできる。
だが、現実は厳しい。2つや3つのグループが重なるのは珍しくない。
どんな状況でも、できる限りのおもてなしをしなければならない。



2016年1月22日金曜日

契約

今日は契約書へのサインのため、9時半に市役所へ向かうと市長のアントニオさんと助役のピラールさんが待ち受けていた。
漢字で書いた契約書のサインに2人とも喜んではいたが、さすがに他のスペイン人のように自分の名前を日本語で書いてほしいとは頼まれなかった。



その後、ツーリストオフィスへ。
今日は、月・火と一緒に仕事をしたエバさんに加え、ヒセラさんと合わせて3人である。
実は、このヒセラさん、一緒に仕事をするのは初めてではない。
5年前に地元のテレビ局で、コンピュータプログラマーとして、ローカル放送のデータ放送を作成する仕事をしていた時に、彼女は、テレビキャスターの見習いとして働いていたのである。
こんなジャンルの全然違う場所で再び同僚になるとは誰が予想できただろうか。

12時頃に日本人グループ、その後、アメリカ人の熟年カップルに風車の説明をした。
そして、午後は新たな試み。15:45頃にやってくる日本人グループのため,
昨日まで16時に開けていたツーリストオフィスと風車を15:30に開けることにしたのである。
案の上、3つの日本人グループが到着。入れ替わり、立ち替わり、結局、4回ぐらい風車の説明をすることになっただろうか。

その後、韓国から来た一人旅の女の子に風車の説明を英語でした。
ちなみに、彼女は、心理学の勉強のため、10年前に日本に留学したことがあると教えてくれた。
今日は、何度も風車の登り降りをしたため、疲れた。
多くの旅行者の方々が、風車の説明で喜んでくれたと信じたい。

2016年1月19日火曜日

早くも最初の失敗!!

さて、いよいよ2日目。
火曜日ということもあって、ほとんど訪れる観光客はなかった。
2人のスペイン人。
2組の取材。
そして、午前中に日本人グループが2つ、そして、午後に日本人グループが1つだけであった。
要は、日本人観光客が訪れなかったらほとんど誰も来なかったという1日であった!

午前中にいらした日本人グループの1つは、気がついたときにはもうバスに乗り込み、去ってしまうところだった。
不幸なことに風車の丘の上にあるバスの駐車場は、丘の起伏のため、丘の下にあるツーリストインフォメーションから到着するバスの姿がほとんど見えない。
気がついたときにはもう後の祭となる。
かといってもいつも駐車場の方ばかり眺めているわけにはいかない。
より多くの日本人観光客のみなさんに、写真を撮るだけでなく、もっとクリプターナを楽しんでもらいたいのだが残念だった。

それでも、2つの日本人グループにアテンドすることができた。
午前中のグループは10人のグループだった。ここで大失敗。
10分ほど前に2人のスペイン人が訪れ、同僚のエバさんと風車内部の見学に行ったのは知っていたのだが、もう終わっただろうと見込み、風車に上がっていったところ、まだガイド中だったのだ。
決まりごとで、誰かが説明中は、上に上がらないことになっていたので、後で、えらい怒られてしまった。
もう同じ失敗はできない。

午後のグループは、34人のグループで、添乗員さんも含めてみなさん和気あいあいといった感じだった。
おかげで、午前中の失敗はさておき、こちらもほのぼのとすることができた。



2016年1月18日月曜日

初日

今日は、カンポ・デ・クリプターナのツーリスト・インフォメーションで働く最初の日である。
最初に上司となるジョルディさん(男性)とベアさん(女性)におおまかな業務に関する説明を受けた。
そして、その後は、いよいよ職場となるツーリスト・インフォメーションへ。
場所は、クリプターナに10ある風車のうちの一つである。
風車の中とは、クリプターナらしいといえるが、中はせまい。
同僚となるエバさん(女性)と挨拶し、業務の詳細の説明を受けた。
おおまかな業務は、クリプターナにある観光資源の説明とその入場券の販売、そして、風車の入場券を買った旅行者への風車内部のガイドである。

午前中は、2組ほどのスペイン人旅行者が来ただけで、最初の1組目にエバさんが観光資源の説明をしているのを横できき、2組目はいよいよデビュー戦、観光資源の説明である。
簡単だと思っていたのだが、いざ説明を始めると緊張からか舌がなかなかまわらない自分にイライラしてしまった。
地図に印をつけるのだが、手が震えているのがわかる。
寒さのためではない。まあ最初はそんなもんかな。

午後は、日本人グループの到着で幕開け。
一般的な日本人グループのクリプターナ観光は、わずか20分から30分の間に、トイレへ行き、風車の写真を撮って去っていくというもの。
せっかく遠くから来たのに、風車の中に入らないというのは残念。
そこで、添乗員さんにごあいさつ。
「風車の入場券をお買い求めになりますと私が風車について日本語で説明します。」
幸い、35人の内、21人の方が、私の説明をきいてくれ、よかったと私に声をかけてくれた。ホッ。
中には、「こんなスペインの田舎のツーリスト・インフォメーションで働いている日本人なんて、近いうちにテレビに出るかもしれないから一緒に写真を撮ってください。」とも。
内心、ちょっと恥ずかしい。

まあ初日にしては上々ではと自己満足。